28歳のとき突如倒れ、慢性骨髄性白血病(血液のガン)で「あと2,3日の命」と知らされた若者は、骨髄バンクのおかげで骨髄移植に成功し、九死に一生を得ました。そして結婚、今秋には人工授精で双子の女の子を授かり、幸せな日々を送っています。その若者とは、健全な麻雀を普及する非営利団体ニューロンの西日本統括であり、麻雀競技プロの山口明大。
「死んだほうがマシ」という、悪夢のような闘病生活を支えたのは、競技プロら麻雀仲間たち。「自分を支えてくれた麻雀に恩返しがしたいんや! 」そんな山口さんの熱い想いから、このイベントは誕生しました。
「F1ドライバーが数億円を慈善団体へ寄付」など、スポーツ選手がチャリティーを通じて社会に貢献する姿は、テレビ等でも大きく取り上げられます。それに対して麻雀プロは? ……今回のイベント企画を聞いて、遠く全国各地から駆けつけた競技プロ&レッスンプロ。せめて支援をと、オークション用のグッズを提供くださった女流プロ。その数なんと30名以上。自ら骨髄バンクサポーターとなり、企画段階から進行まで全面協力くださった二階堂瑠美プロをはじめ、本当に多くの麻雀プロの方々のご支援がこのイベントを支えています。
10代から70代まで、老若男女が集った大会部門。参加費から骨髄バンクへ寄付をするシステムです。赤ちゃんを抱っこして対局に望んだ秦琴美プロら多くの女流プロが華を添え、場内はほのぼのとした雰囲気に包まれました。
今回一番の盛り上がりを見せたのがオークション。著名女流プロの「キスマーク付き写真集」や、片山まさゆき先生の「サイン入り著書」など、レアなアイテムが次々と落札。特に二階堂瑠美プロが身につけていた「BURBERRYのサングラス」には、会場がどよめく程の高値がつきました。
司会の山口明大さんによる、骨髄バンク制度の説明は体験者ゆえのリアルさに満ちていた。「骨髄を提供することは大きなリスクを伴うので、骨髄バンク登録は慎重に考えてほしい。人ひとりの命を救うのは、まさに命がけの行為なんです。」
総勢132名の皆様から預かった15万円は全国骨髄バンク推進連絡協議会へ全額寄付。麻雀の幅広い人気を地盤に、愛好家とプロの皆様に支えられたチャリティー事業、今後も継続してゆきます。