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2010年3月14日麻雀天下一武道会2010

2010年3月14日、都内会場にて、ニューロン本部主催の全国決勝大会「麻雀天下一武道会2010」を開催しました。団体代表の池谷がレポートいたします。


選手紹介

選抜八名のうち、三名が前年度参加者という顔ぶれにまず驚く。

東日本の代表選考会にあたる「満貫全席」では、予選ランキング参加延べ3000名以上より選出された40余名の中での優勝という、とてつもなく狭き門……にも関わらずである。

一人目。前回覇者である西日本代表・山田正男選手は、これで三年連続の全国大会進出。エリア選抜大会に三度参加して三度優勝という、麻雀のゲーム性を考えると信じがたいほどの素晴らしい実績。

二人目。池袋校主任講師の三浦竜也先生は、満貫全席に二度出場して二度優勝。昨年の天下一では、最後の最後で勝利を逃しての二位だっただけに、山田選手への雪辱戦という心構えか。

三人目。木根和樹選手。第35期満貫全席決勝では、ダントツ状態から「南三局、安藤靖章選手の7連荘」でまくられて二位。しかし2009年度ラストチャンスの第37期満貫全席を優勝で飾り、蒲田校本部の期待を一心に背負っての出場。

次に初参加の五名。

首都圏の加盟校を周回しながら腕を鍛えてきた高野雅博選手。

怒涛の七連荘。そして涙の優勝が記憶に残る蒲田校子供教室出身の大学生、安藤靖章選手。

学生選手権四年連続出場、徳島大学大学院の田野祐也選手。

日本学生麻雀連盟13代会長でもあり、部員数60名を誇る金沢大学麻雀部の創設者・山形和弥選手。

小学生当時より大人に混ざって腕を鍛え、弱冠15歳にして満貫全席二位を獲得した井上俊選手。

対局レポート

予選四回戦。八名中四名が決勝進出というシステム。通常の多人数大会のように大たたきの必要はない。ボーダーの動きを見据えつつ、Aクラス入りを狙う。経験の浅い若手選手には厳しい、圧迫感のある戦いが続く。

予選四回戦オーラス。暫定五位の井上俊選手が16巡目リーチ……そして海底ツモで倍満。実は裏ドラ期待の三倍満狙い。惜しくも予選五位だったが、周囲は15歳の雀士の健闘を称えた。

決勝は東・南・西・北の一荘戦。西場に入る際に席を移動するという国際公式ルールに倣った特殊なシステム。

長丁場だけに、途中で圏外へ落ちないようにと慎重な展開が続く。北場を迎えた時点で全員が二万点台という接戦。

オーラスの持ち点は高野選手30400 田野選手29500 三浦選手21100 山田選手18000。ラス親が高野選手ゆえ、この一局で勝負は決まる。

アガリトップの高野選手と田野選手。先に高野選手に役牌の仕掛けが入り、さらに跳ね満条件の山田選手からリーチ。場が一気に重くなる。

「ツモ!役牌500オール」 

高野選手は日頃から麻雀ノート(通称デスノート) を持ち歩き、日々の対局から得たものをメモっている。そのような真摯な姿勢を知る仲間たちから、あたたかい祝福の拍手が沸き起こった。

いわゆる普通の麻雀ファンだった方が、日々の研鑽を積み重ね、麻雀大会、競技会、タイトル戦、そして全国制覇へとたどり着いた。その功績は麻雀ファンの集合体であるニューロンの象徴であり、これから後を追う若者たちに勇気を与えてくれるだろう。

優勝コメント/高野雅博

ニューロン麻雀スクールに通い始めて四年目。「種をまいて、水をやり、花を咲かせて、実を結ぶ」 その言葉通り、“結実の年”となりました。

対局者はみな自分より実力上位なので、“負けてもともと”と開き直って大会に臨めたのが良かったのでしょう。ツキも味方してくれて、優勝する事ができました。本当に嬉しい気持ちで一杯です。

この大会を振り返って、とても印象深い一局があります。決勝戦。それまで東場、南場となかなか和了がとれず、ガマンの連続でした。西入してやっと来てくれたのは一通を作り損ねた役なしドラ1の手。待ちはドラ(9ソウ) そばのペン7ソウ。もう中盤、ドラを重ねるくらいしか高くならないし、残り局数を考えるとラス目の私は攻めるしかない。意を決して私はここで立直を打ちました。根拠は、自分のツモにソウズが濃かったという一点だけ。ひどいリーチ……。でも私はこの7ソウを一発でツモり、さらに裏ドラを2枚のせて3000・6000の和了。まさに“流れが変わった”一瞬でした。 こ の手を和了きることができたのが、本当に大きかったと思います。

「麻雀は時として愚直でいいんだ」 打姫オバカミーコの中で波溜晴が言うセリフですが、あのシーンとダブるような出来事でした。苦しい状況の中で何かを得ようと思ったら、理屈を超越したこんなストレートさがいいのかもしれません。

勝負は時の運。一ゲームでその人の実力を計れるものではありません。私にとっては今大会優勝した事よりも、最高の舞台で素晴らしい打手達と卓を囲めた事が一番の“財産”だと思っています。正々堂々と勝負してくれた選手と今まで指導してくれたスタッフに感謝します。

初心者の方で、もしも今大会に参加した打ち手と一緒に打つ機会があったら、打ち方ももちろんですが、その“対局姿勢”も是非見習ってほしいと思います。そして私自身もそのような打ち手になれる様、日々精進していきたいです。

主催
ニューロン本部
定員
8名
麻雀天下一武道会2010 成績表

麻雀天下一武道会2010 成績表

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