2014年3月16日、ニューロン麻雀スクール川崎校にて、ニューロン本部主催の全国決勝大会「麻雀天下一武道会2014」を開催しました。広報担当の走尾がレポートいたします。
ニューロン全国一位を決めるタイトル戦『麻雀天下一武道会』。会員21000名の頂点を決める戦い。出場8名枠に入るためには相当に狭き門を潜り抜けねばなりません。
月間で約3000名が参加する「加盟校ランキング」入賞者による選抜競技会「満貫全席」(参加40-60名) で優勝した選手です。
本部主催イベントの入賞者による「天下一武道会予選」(東日本・西日本) で優勝した選手です。
若手部門「U-24競技会」で総合優勝した選手です。
プロ競技者も多数在籍するスタッフを対象とした競技会で優勝した選手です。
予選は4回戦。8名中4名が決勝進出というシステム。通常の多人数大会のように大きく点数を稼ぐ必要はない。毎半荘終わるごとにボーダーの動き確認し、確実に『勝ち組』にまわるだけ。だけ、とはいえ、皆同じ目的で計算しながらゲームを進める試合巧者。そう簡単には楽になれない。
最終的には、予選通過の4位と予選敗退の5位の差は「わずか100点」しかも決着は、ポイント差を計算しての流局。テンパイ料によるものだった。
決勝へと駒を進めたのは庄子・草場・久留田・千貫。決勝は普段から慣れ親しんでいる半荘戦ではなく、西場北場もある一荘戦。西場に入る際に席を移動するという国際公式ルールに倣った特殊なシステム。普段の倍の長丁場。
どう戦うべきなのか。2010年の同イベントでは慎重な展開が続き、北場を迎えた時点で全員が二万点台だった。しかし今年は全く違った。
親の庄子が先制リーチ。タンピンドラドラをテンパイしていた草場が放銃。メンタンチートイドラドラの18000点。ゲームの主導権を握る。草場にはかなり辛い展開。
千貫が追いすがる。7巡目にリーチ。タンピンドラ高目三色の手。一気に差をつめたいところだったが、アガり牌はごっそりと庄子のもとへ。空振り。テンパイ料を得るにとどまった。千貫の心中やいかに。
東場を終えて庄子42700、草場8200、久留田22700、千貫26400。庄子優勢のまま南入。
久留田の先制リーチ。直後、草場がドラを暗槓。カンドラを千貫がポン。大量リードの庄子を包囲する。結果は流局。庄子の点棒がじわりじわりと減っていく。
大きく動く。東3局以外は手が入らず、テンパイ料でしのいできた千貫についにチャンス手が。リーチピンフイッツーの47ピン待ち。流局が近づき、イヤでも東3局の空振りが思い出される。残り2巡…千貫の手元には高目の4ピンが。「ツモ。リーチツモピンフイッツー裏1。3000・6000」庄子との点差を一気に2600とした。
千貫のハネ満ツモをうけてか、庄子が積極的に仕掛ける。2巡目に9ソウをポン。立て続けに発と5ソウもポン。すぐに再び突き放そうとする。しかし結果は草場へのフリコミ。さらに千貫との点差が縮まってしまった。
南場を終えて庄子37900、草場14500、久留田10300、千貫37300。普段なら終了だが、本大会ではまだまだ折り返し地点。誰にでも逆転のチャンスが残されている。
草場が先制親リーチ。起死回生の高目三色。この親番で点差を縮めておきたい。ツモる腕に力が入る。…だが、引いたのは千貫のアガり牌。2600の放銃となった。がっくりとうなだれる草場。心情は察するに余りある。このアガりで千貫がトップにおどり出た。
庄子の500オールをはさみ、ついに久留田の口からロンの声が飛び出した。苦しんで苦しんでやっとアガれたイッツードラ1。ここからの巻き返しを図る。
この局の主導権を握ったのは庄子。8巡目で中と白をポン。発は場に1枚見えているだけ。これを受けて草場と久留田が動く。ここで庄子にアガられると逆転は現実的ではなくなってしまう。何とかして防ごうと必死に食らいつく。しかしこの時、庄子の手中には発が2枚。発が早いか、草場久留田のアガりが早いか。結果は…「ロン。イッツー1000点」久留田のアガりとなった。トップ目の千貫がフリコミ。いや、的確な読みでのサシコミだった。ゲームはまだまだわからない。
西場を終えて草場11900、庄子37900、千貫38400、久留田11800。 結果的に西場は大きな点棒の動きがなく、局数だけが消化された形。このまま上位2名の争いになるかと思われた。
千貫の先制リーチ。すぐさま親の草場が追っかけリーチ。
「ロン!」声を発したのは草場。庄子から9600のアガりとなった。千貫にとっては2着の庄子が大きく後退と嬉しい展開。草場は優勝戦線へ復活。ここから草場の連荘が始まる。
草場の配牌にドラの発がトイツ。すぐに引き入れアンコに。チー・チーと軽快に鳴いてリャンメンテンパイ。あっさりツモって4000オール。一気に逆転した。
口火を切ったのは庄子のリーチ。しかし草場も同巡テンパイ。ドラがアタマでペン3ピン待ちののイッツー。無スジの4ソウ、生牌の白を勝負! 実はこの時、庄子のリーチもペン3ピン待ちのイッツー。千貫の手中には3ピンが2枚。3ピンの行方が勝負を分ける…「ツモ!」
天下一武道会2014、優勝の栄光は17歳の若手雀士の頭上に輝いた。
どんなに劣勢な状況でも決して諦めず、自分のチャンスを把握し、目標に向って必要なことを積み重ねられる…若き雀士の立派な戦いぶり。
子供教室では、社会に適応できる「逞しさ」を育むことをひとつのテーマとしている。
『決断力』『分析力』『忍耐力』『礼儀作法』――健全な麻雀文化を普及するニューロンの象徴といえる存在。団体設立17年目にして、ついに子供会員が全国一にたどり着いたことに意義を感じる。
満貫全席優勝 久留田浩さん
満貫全席優勝 三浦慎吾さん
満貫全席優勝 庄子浩さん
満貫全席優勝 田中智也さん
東日本代表 千貫陽祐先生
西日本代表 島津道子さん
若手代表 草場雄大くん
スタッフ大会優勝 走尾政樹先生
ニューロン子供会員の草場雄大です。予選のキーポイントは、1回戦の千貫先生と走尾先生との直接対決を、オーラスのダマインパチで逆転できたことです。決勝戦は東発にインパチを打って「かなりキツいビハインドを背負ってしまったな〜」と思っていたところに、さらに2度目の東1、東2と連続して早い巡目の2000に放銃で、残り3000点。流石にもうダメだと心が折れかけました。しかし一荘戦、まだ南西北場と残っている。まだなんとかなると自分に言い聞かせて食らいついていきました。北1局の嵐のような連荘は忘れられません。自分はあの決勝卓に残っている方々より雀力が劣っていると思います。たまたまあの日一番ツイていて (オカルト派ではありませんが) 勝てたのかもしれません。
決勝進出者4名。優勝は若手代表の草場くん!