NHKの公式サイト「NEWS WEB」にて、2024年5月2日にNHK総合のニュース番組「首都圏ネットワーク」にて放送された内容+アルファを再構成した記事が掲載されました。
★記事のうち、関連部分を引用してご紹介します。
「子どもたちに人気のマージャン教室」
夢中でマージャンを打つ子どもたち。東京・品川区のカルチャースクールで月2回開かれている、子ども向けのマージャン教室です。部屋の中に並べられた12台の卓は、小学校低学年から中学生でいつも満席に。この1年半ほどで新規の会員は約2倍に増え、なかには栃木県から通う親子もいるということです。
マージャンはルールや点数計算など、複雑なゲームですが……「トイトイ、ホンイツ、ハク。満貫1万2000!」子どもたちは点数計算もお手の物。大人顔負けの熱戦を繰り広げます。
教室に通う女子児童「どれを集めるとか、どうしたらあがれるとかルールを知っていくと、どんどん楽しくなっていきます」
保護者からは「勉強に役立つかもしれない」「先を読む力をつけてほしい」「マージャンは人生の縮図。小さいうちに覚えて人生をおう歌してもらいたい」といった声が聞かれました。
「プロを目指す小学生も」
プロになってMリーグに出場することを目指す小学生がいます。1年ほど前からマージャン教室に通っている、小学2年生の石井結くんです。ほかの子どもたちとの対戦にのめり込み、教室では時間いっぱい、4時間にわたって打ち続けます。
石井結くん「もっと打ちたい。いろんな人と打てるのが楽しい」結くんがマージャンを始めたのは5歳のころ。コロナ禍でなかなか友達と一緒に遊べず、父・護さんが「家族みんなで家で楽しめるものを」と提案しました。
「IQがアップするという研究も」
横浜市立大学で脳神経外科学を研究する東島威史医師は、3年がかりでマージャンが子どもに与える影響を研究し、2年前に論文を発表しました。
ルールを知らない6歳から15歳の子ども20人が1年間マージャンをすると、IQ=知能指数にどのような影響があるのか調べました。マージャンに取り組む前と、都内の教室で月に2回取り組んだ後を比較すると、20人のIQの平均値は106.05から113.75に。8ポイントちかくアップしたということです。中でも、最も大きく向上したのは「処理速度」の項目で、平均11ポイント上がったといいます。
ほかに変化があったのは「言語理解」の項目。マージャンをする際に、幅広い世代と会話したり、常に相手の手を読むことが、想像力やコミュニケーション能力を刺激しているのではないかと東島医師はみています。