東京新聞にて「ニューロン子供麻雀教室 東京」が紹介されました。
©東京新聞
親も勧める「頭脳スポーツ」入門教室満員
◆月に2回の麻雀教室 満席の日がほとんど
「リーチ」「はい、ツモ!」
今月上旬の日曜の午後、東京都品川区の大型商業施設にある一室。「こちら特報部」が向かうと、5歳~中学生の約30人が全自動の麻雀卓を囲んで楽しそうな声を上げていた。
健全な麻雀の普及を目的に、カルチャーセンターなど全国160カ所で教室を展開する「ニューロン」の子ども向けの麻雀教室だ。子ども向け教室は東京や名古屋、大阪など計15カ所で開き、うち8カ所は初心者向けもある。
品川では初心者を対象に月2回、午前10時半~午後3時に1時間単位で4コマを置くが、部屋に並ぶ12卓は満席となる日がほとんどだという。習い事感覚で訪れる子も多く、全教室の小中高生の新規加入は四半世紀前の約2倍の年間400人超ペースだ。
◆「初めて会う子と仲良くなれる」「頭を使っても疲れない」
中国発祥のテーブルゲームの麻雀。一般に4人で遊び、文字や絵が描かれた「牌(はい)」で特定の組み合わせを一番早く作った人に得点が入る。ルールや組み合わせに応じて変わる点数計算は複雑だが、5、6人のスタッフが小まめに回って指導している。
小学2年の石崎彩花音(あかね)さん(8)は漫画をきっかけに1年前に始めたといい、「自分の手で牌の組み合わせを作ったり、初めて会う子たちと仲良くなったりするのが楽しい」。自宅でも家族で休日などに麻雀で遊んでいるという。
小学4年の長愛恵伊人(えいと)さん(10)は「運の要素が強く、何が起こるか分からない面白さがある。どんな点数で上がれるのか、ずっと頭を使っているけど疲れない」と笑う。教室を勧めた父孝之さん(45)は「勝つのは4人の中で1人。思い通りにならず、負けることで忍耐を学びながら、コミュニケーション能力も養ってほしい」と期待する。
漫画、プロリーグも追い風 コミュ力向上にも期待
◆15歳以上の麻雀人口は20年で3分の1に…
麻雀人口は減少傾向をたどる。15~79歳を対象としたアンケートに基づく日本生産性本部のレジャー白書によると、1993年には1490万人いたが、2023年には470万人まで落ち込む。だがニューロンの池谷雄一代表理事は「(アンケート対象でない)小学生の間で人気が高まっている」と話す。
池谷氏によると、1997年の開校当時は中高生の男子で1、2卓が埋まるくらいだった。だが2010年前後から、女子高校生が競技麻雀に挑む漫画「咲-Saki-」が流行し、小学生まで低年齢化が進むとともに、女子の参加者が急速に増えたという。
競技麻雀のプロリーグ「Mリーグ」も2018年に発足し、試合がインターネットテレビで生中継されるようになり、子ども人気に拍車をかけた。
◆かつてはギャンブル、今は頭脳スポーツ
池谷氏は「かつてはギャンブルのイメージから麻雀を遠ざけた人も多かったが、高齢者を中心に流行する『健康麻雀』とはまた別に『頭脳スポーツ』として評価されている。保護者が知育として勧めるケースも多い」と説明する。
実際、横浜市立大で脳神経外科学を研究する東島威史医師がニューロンで麻雀を習い始めた6~15歳の子ども20人を調査すると、1年間で知能指数が平均で約8ポイントアップし、特に「言語理解」や「処理速度」の項目が大きく向上したという。
東島氏は「幅広い世代で交流しながら相手の考えを読むことでコミュニケーション能力や想像力が刺激される。牌を動かしながら覚えたり、考えたりするので、目と頭の連動により視覚処理能力も速くなるのではないか」と分析する。